「接禁」とは、「接見等禁止」の略になります。
接見等禁止というのは、刑事訴訟法第81条に規定のある勾留に関する処分で、
勾留されている被告人や被疑者に保障されている接見交通権を制限するものです。
よく接見禁止と言いますが、実際には、被疑者又は被告人に対して、
弁護人以外の者との接見が禁止されるだけでなく、
文書の差し入れ・宅下げも禁止されます。
そのため、「接見等」という表現になるのです。
接見等禁止処分がなされた場合には、当該処分を争う他に、一部の者との関係で、
制限解除を求めるなどして(接禁一部解除)、その不利益を回避、緩和することになります。
被疑者、被告人が外国人の場合には、領事館員との接見については、
接見禁止の決定の段階で禁止の対象から除外されます。
被疑者、被告人が未成年、若年の場合には、両親との接見についても、
禁止の対象から予め外れることがあります。
いずれにしても弁護人又は弁護人となろうとする者との接見を禁止することはできません。
弁護人等との接見を制限できない関係で、以下のようなネタが存在します。
*刑事裁判の法曹三者の進行協議にて*
裁判官
弁護人にお尋ねしますが、
認否や証拠意見はどうなりますか。
架空の弁護人
まだ、はっきりしたことは言えません。
裁判官
認否の見込みだけでも、分かりませんか。
架空の弁護人
まだ、何とも言えません。
検察官
先生、被告人は、現時点で、
何と言っているのですか。
架空の弁護人
接見禁止中で、被告人と会えていないため、
分かりません。
裁判官・
検察官
・・・・・。
大丈夫なので、我々を信じて、
早く、接見に向かって下さい。