「即尋(そくじん)」とは 刑事弁護 用語解説

「即尋(そくじん)」とは

  「即尋」とは、即日に尋問が行われるということを略して表現したものになります。

  即尋という言葉は、留置担当などが用いる言葉なので、弁護士はほとんど使いません。

  この言葉を知らない弁護士も多いと思います。

  ここでいう尋問というのは、勾留請求後、勾留決定前に裁判所で行われる勾留質問

  のことになります。

  即日というのは、検察庁送致の日(=新件の日=勾留請求の日)と同じ日という

  意味になります。

  要は、新件の日に勾留質問まで終えてしまうということです。

  即尋で押送された被疑者が、検察庁での弁解録取を終えた後、

  その日のうちに、裁判所で、勾留質問に臨むことになります。

  即尋の場合には、勾留の可否までが当日中に決まることになります。

  即尋にならない場合には、検察庁送致の日(勾留請求の日)の翌日に、

  改めて裁判所に出頭して勾留質問に臨むことになります。

  東京地方裁判所本庁管轄及び東京地方裁判所立川支部管轄においては、

  原則として、勾留質問は翌日になります。例外的な事情がある場合に

  限って、即尋になります。

  例外的な事情としては、

  ・体調不良等で連日かつ集団での押送に耐えられない場合

  ・送致先が地方検察庁ではなく、区検察庁になる場合

  などがあります。

  他府県は、基本的に、即尋になります。

  他府県で検挙歴のある方が、初めて東京で捕まると

  次のような会話が発生します。

弁護人
弁護人

今後の予定ですけど、

明日は、検察庁で弁解録取、

明後日は、裁判所で、

勾留質問になります。

被疑者
被疑者

えっ、新件と質問、

同じ日じゃないの。

弁護人
弁護人

はい、質問は、新件の翌日になるので、

出直しになります。

被疑者
被疑者

〇〇県では、そんなことなかったのに。

2日連続で、護送か・・・。

東京、やばいな・・・。